医療法人敬寿会 吉村クリニック、河内松原駅、精神科、心療内科医療法人敬寿会 吉村クリニック

認知症

どんな病気?

年をとると、多少のもの忘れはあるものですが、認知症はそういった加齢現象とは違い、正常だった脳の働きが低下していく疾患です。
 
思い出せない、憶えられない、わからない、道具や家電製品を上手く使えないなどの症状が出始め、
だんだんと日常生活が上手に送れなくなってきます。
やがて徘徊やせん妄(幻覚・妄想等の意識障害)などが現れ始め、周りの人々にも影響を及ぼしはじめます。

認知症の中核症状と周辺症状とは?

「中核症状は本人の日常生活や行動が
うまくいかなくなる症状」
「周辺症状はそれが元になって行動として現れ、周囲の人々にも影響を及ぼす症状」
中核症状・周辺症状

中核症状の代表的な症状として

  • 記憶障害
    健常な物忘れは「ヒントを与えられると思い出す」ことに対し、認知症の記憶障害は「経験した事自体を忘れて」しまいます。
    記憶障害により財布の置き場所を忘れた場合、「財布が盗まれた」という妄想(物盗られ妄想)の周辺症状に発展することがあります。
  • 見当識障害
    「今どこにいるのか」「何時ぐらいであるのか」などが分からなくなってきます。
  • 判断力低下
    認知症になると、「素早く判断する」という事が苦手になってきます。
    「なんだか車の運転が危ない」「スーパーで必要なものを必要なだけ購入出来ない」等といった例があります。
  • 失行 (しっこう)
    服をきちんと着られない、食事の際にお箸からぽろぽろこぼしてしまう、物事を行う順序がばらばらになるなどの症状が現れます。
  • 失認(しつにん)
    自分のいる場所が分からなくなったり、物体の見分けがつかなくなってゴミ箱をトイレと間違えたり、遠近感がつかめなくなります。

周辺症状の代表的な症状として

  • 幻覚
    レビー小体病では、「壁に顔が見える」「虫が見える」といった幻覚・幻視が出現します。
    夜に訴えられる事が多く、電気をつけると消えてしまう事が多いのが特徴です。
  • 妄想
    本当は違っていても、本人にとって真実であると信じ込んでいる状態です。
    財布の置き場所を忘れたのにも関わらず、「財布を取られた」と思い込んでしまう事などがよくあります。
    取ったと思い込んでいる対象が本人の身近な方、世話をしている方になることが多くあります。
  • 興奮
    怒ってしまい、興奮している状態です。もとになる中核症状によっては暴力をふるってしまう場合もあります。
    興奮症状が現れると、家族の負担がぐんと大きくなります。環境調整や薬剤投与によって改善も充分ありますので、我慢を重ねずに受診されることが大事です。
  • 不安
    過剰に緊張している状態が続きます。人ごみに出かけることが負担になり、家の中に引きこもりがちになります。
  • 抑うつ
    認知機能が低下し、出来ない事が増えて気分が落ち込む場合があります。
  • 異常行動
    徘徊などの繰り返し行為がよく知られています。また、アルツハイマー病では先ほど食べた事を忘れてしまい、何回も食事を取り、体重が異常に増加する場合があります。

 
当院には認知症治療に長けた医師が在籍しております。
上記の症状全てが認知症の症状とは限りませんが、ご自身やご家族、身近な方に思い当たることがあればご予約下さい。